2015年11月4日水曜日

First Edition その4

前回の続き…

「ハハッ、そんな事があったんだ。私も行けばよかったかな」
「たまには本屋に行くのもいいもんだぜ?」
「あの本屋には二度と行けないけどね・・・。あんた達を連れて行った私がバカだったよ・・・」
「わたしは悪くないからね~」
「やい、そこのエルフのメス共!」
 「さっきはよくもオレの穏やかな読書タイムを邪魔してくれたな!
 おまけに連れから膝蹴りのイイやつをもらっちまった。
 この落とし前どうつけるんだ?」
「・・・?何言ってんだコイツ?」
「あっ!書店にいた他のお客さん・・・」
「先程はウチの子達が大変失礼しました」
「なんだ”ウチの子”って。いつアンタが私らのカーチャンになったんだ?」
「まぁ親子って言ってもおかしくないくらい年離れているけどね・・・」
「ぷっ」
「何だコイツら?おい!ナメてんのか!」
「ナメてねぇよ!それにこっちは詫び入れたんだ。さっさと失せろ!
 さもないとその尻尾引っこ抜いて口に突っ込むぞ!」
(言い方もアレだし、一言多いんだよなぁ・・・。)
「ハッ!おい今の聞いたか?コイツには知性どころか品性の欠片もありゃしねえぞ!」
「もうその辺にしておけ」
「今なんて言ったこのトカゲ!」
「聞こえなかったか?何度でも言ってやらぁ!このアバズレ!」
「つーかよ、お前らみたいなエルフ見たことねえ。何処のもんだ!?」
「おい、いい加減にしないと衛兵がすっ飛んでくるぞ・・・」
「・・・テメェには関係ねぇよ!」
「ダンマーともボスマーとも違うみたいだな。大体何だその掴みやすそうな耳は!
 お前らの耳こそ引っこ抜いてやろうか!?
 全くエルフってのはどいつもこいつも何で変な耳してんだ?きもちわりい!!」
「なんだと?」
「あっ・・・」
「お前、オレの耳を見ていつもそんな事思っていたのか?」
「いっ、いや違うんだ。待て待て、お前の耳は違うぞ・・・?そう、そうだ!
 ハイエルフの耳はいい耳だなぁっていつも思ってたんだ!」
「耳の無いお前に耳の良し悪しがわかるのかよ?」
「いやいや、アルゴニアンにも耳はあるぞ!ほらここに耳孔が」
「その尻尾引っこ抜いてやる!!」
「ぅあああああ!!」
「何だったのアレ」
「あのアルゴニアンの顔、覚えたからな・・・」
「でもさ、アルゴニアンの顔って皆同じに見えない?」
「彼らも私達エルフを見て同じ事を思っているかもね・・・」

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何でファンタジー作品に出てくるエルフの耳って尖っているんでしょうね?
異世界の住人としての記号ではなくて、生物の機能としてちょっと気になる。
私は好きです。笹の葉みたいなエルフの耳。

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